白い波が ささやくように
指先を 濡らしてゆく
涙だけが 拭い上手な
想い出を さまして
遠い海に 心が見える
そっと胸に 手をあてて
夢にしまった いとしい名前
今は 優しく ひびく
一人 ただようなら 夕凪に
恋も 静かに 揺れるから
砂にねむる 貝がらひろい
古い詩 たずねてみる
耳に残る 吐息でさえも
懐しく なるまで
あてもなく 続く 足跡
迷わないで ふり返る
髪の毛のほつれ なおす間に
きっと 優しく なれる
一人ただようなら 夕凪に
恋は まぼろし 物語
恋は まぼろし 物語