雪とペダル-10.8℃の世界線
あなたの舌を二枚に切り裂いて
朝と晩にキスをして過ごしたいの
手足を切り取ってアクエリアスの
ゼリーに浸して
瞬きを見て居たいの
あなたの髪の毛を編んで何度も
首を絞めて気絶したら起こすの
ゼリー状の頭蓋骨に
イチゴのソースをかけて
35日分のデザートにしたいの
居ない嫌い痛い未来
期待しない知らない
穴体内
腕の傷に腐食毒を擦り込んで
飛び上がる様を油絵で描きたいの
あなたの耳たぶを掌に乗せて
あなたの歌を思い出し眠るの
ストラトを掻き鳴らす指をあたしの
手に縫い付けて頭を撫でたいの
あなたと最後に撮った写真を
目が潰れるまで
ずっと見て居たいの
君が居ない死体痛い
こんな未来知らない
アナタイナイ
冬休み前の帰り道
鼻を刺す風の匂い
自転車を漕ぐ君が
振り返りながら笑った
クリスマスには嘘ついて
二人だけで過ごそう
言葉を遮る様に
空を舞う雪とペダル
君が居ない君が居ない
こんな未来いらない
オレンジ色の坂道を
ギュッと繋いだ手で歩くの
目が合う度に恥ずかしそうに
はにかむキミが好きだったの
あなた居ない