編曲:浦清英
静かな街は黙ったままで
私を見送ります
後ろ姿の貴方を残し
風が通り過ぎた
落とした物があったような
手の平に残る淋しさ
見送る人のいない坂道を
振り向けないでいる
何か忘れてきたような
簡単すぎる手荷物
言わないままにしてきた言葉を
乱暴に詰めてきた
呼び止めてくれるなら
今すぐにも振り返るのに
追い掛けてくれるなら
こんなバス飛び降りるのに
静かな街は黙ったままで
私を見送ります
後ろ姿の貴方を残し
風が通り過ぎた
自慢出来る物なんて
何ひとつ持っていなくても
貴方との毎日が
それだけで生きる意味だった
静かな街は黙ったままで
私を見送ります
後ろ姿の貴方を捨てて
風は遠く 遠く
バスにゆられて往くその先で
私 大人に変わるわ
貴方の声を探さないように
貴方には頼らないように
私 振り向かない
おわり