うたかた - 中孝介
気まぐれな雨に
足を引き止められ
ふいに出来る
思わぬとき
歩き続ければ
気づかずにいたこと
立ち止まって
見えることもある
そして泡沫の雨が潤す
街を包みこむ若葉と
乾いていた 心を
青い月影が 雫を写しだす
長い夜に 独り彷徨う日
そして泡沫の眠りにつけば
なぜか君の夢を見るよ
胸を焦がす面影
夢で逢えれば あぁ
朝を迎えれば
消えてしまう魔法
だからこのまま
眠らせて 今は…