空がある限り-中島みゆき
詞:中島みゆき 曲:中島みゆき
アゼルバイジャンの夕暮れは
女満別の夕暮れと変わらない
歩いているうちにいつのまにか
紛れ込んで続いてゆきそうだ
銃で砕かれた建物や
鉄条網が視界を塞いでも
まるで昔からいるように
私はそこにいるだろう
肌を包む布がある
私は赤児に返る
誰か歌う声がする
私は子供に返る
空がある限り私の暮らす町
なつかしさもわずらわしさも
美しさも汚なさも
あなたと私の町
これから朝に転じる前が
夜のいちばん寒い時間でしょう
あなたにたどり着かないのは
まだ寂しさが足りないのでしょう
あなたの傍へゆくために
パスポートもビザも必要がない
空を見上げて空に溶けて
空を伝ってゆく
そこに夏は来るかしら
そこに冬は来るかしら
そこに人は住むかしら
そこに神は住むかしら
空がある限り私の暮らす町
なつかしさもわずらわしさも
美しさも汚なさも
あなたと私の町
取り替えてみませんか
あなたがここに私がそこに
どちらの寂しさも変わらない
共にいないならば
空がある限り
空がある限り
なつかしさも
わずらわしさも美しさも汚なさも
あなたと私の町
なつかしさもわずらわしさも
美しさも汚なさも
あなたと私の町