絶望に棲むキダルト達へ - 小南泰葉
今日からまた一人だ
なんてことはない
僕は一人で産まれ
一人で死ぬんじゃないのか
だけど君に出会えた
この世界は美しいと知ったんだ
ああ何故この世界は醜いと知ってしまった
『永久(トワ)の誓いなんてない
全て白昼夢でした
絶望に住むキダルト達よ
他の生物を押し退けて 進化しよう』
「くだらない」「虚無だ」と 口癖を言う
その口元から零れる実に
毒と針は混じっていたんだ
飲む覚悟で
『永久(トワ)の誓いなんてない
全て白昼夢でした
絶望に住むキダルト達よ
他の生物を押し退けて 進化しよう』
期待しても裏切られることばかり
自分を見失って もがいて 叫び抜いたら
垣間見えた楽園
血が通い合った手を垂らし
炎に包まれていたんだ
『永久(トワ)の誓いなんてない
全て白昼夢でした
絶望に住むキダルト達よ
他の生物を押し退けて 進化しよう』