Destinare! - 斉藤壮馬
失速した世界ならば
巻き戻すよ、あの悪手
崩れる盤上(ボード)に咲いた運命(さだめ)
花、一輪なら
神が混乱(もてあま)すぐらいの
愛(つみ)を奏で続けるのさ
「今」を、高らかに
「……すべてを、奪ってしまいたい」
この瞳(め)に、映りこんだ
蒼(わか)い迷いが ふたり、惑わす
あ、四散(ほとばし)って乱れる
掌(て)と掌(て)で
求爱(もと)めあえばDestinare!
もう、真っ逆様に堕ちていくよ
ねえ、止められないんだ
奥へと、奥へと、貴女へ!!!!!
「そう、出会ってしまった」
「赦されないとしても
……誰にも止められない」
窒息する抱擁すら
予期損ねた、この一手
嵐がヴェール剥し求める
裸(ありのまま)だけ
君と知略(とりひき)しあうたび
心、踊り出すのさまだ、
見ぬ表情(かお)を直ぐに
「……見せてくれないか?」
遠い日、想い焦がれ
継承(つ)いだ「祈り」に 誓う、永遠
あ、感応(かん)じあった吐息さ
目と目を 交錯(かわ)しあえばDestinare!
そう、べットする程、燃え上がる
愛、乱れた瀬戸際
歌うよ、歌うよ、貴女と!!!!!
「交わってはならないというなら
この矛先はどこへ向かう?」
「禁じられ続けるというなら
……この運命を、呪えばいいのか?」
涙に、誓う愛さ 光、重なり 虹を、描けば
あ、四散(ほとばし)って乱れる
掌(て)と掌(て)で
求爱(もと)めあえばDestinare!
もう、真っ逆様に堕ちていくよ
ねえ、止められないんだ
奥へと、奥へと、貴女へ!!!!!