猿みたいにキスをする - 秦基博
放課後 君の部屋で隠れて
いつまでもキスをする
甘いようで少しだけ苦い
はじめての味を知る
パパとママが帰って来るまで
猿みたいにキスをする
絡み合う粘膜を通して 昨日より罪を知る
最初で最後の恋だと信じるのはあまりにも
ふたりともどこか大人びたようなところがあるんだ
それでもそれでもそれでも
放課後 君の部屋で隠れて
いつまでもキスをする
教科書 教室に置いたまま
一緒にサボった部活
微熱がずっと続いてるみたい
玄関で誰かの気配
いずれはきっと離ればなれになるんだとしても
先のことなんて今の僕らには関係ないんだ
もいちどもいちどもいちど
春の真ん中で 僕らは交差したんだ
抑え切れない衝動 青い蕾のまま
そして何もかも忘れてしまうのかな
他愛ない恋の真似事は
気づかない内に 壊れていく
最初で最後の恋だと信じるのはあまりにも
ふたりともどこか大人びたようなところがあるんだ
それでもそれでもそれでも
放課後 君の部屋で隠れて
いつまでもキスをする