棘を抱く少女 - Nem&IA
いつからか 夢見る
独りで 薔薇の中微笑む 棘を抱く少女
脆くて冷たい 呪いが解ける日まで
朝霧に うつむく白い花
貴方に摘まれる刻 待ち焦がれていた
立ち止まり 私を見つめても
ひとつの溜息さえ 残してくれない
それなのに 貴方の面影
刻まれてしまった
優しくて痛い
氷が心を 貫いてゆくように
北風に糞える白い花
温もりさえ忘れて 誰を想うのだろう
名を呼ばれて蘇る あの日の雨
濡れた髪を 弄る指は愛おしく
耳元に 唇に
記憶を灼き付け
薔薇の中 ささやく 罪深き少女
貴方も私の 呪いに囚われて
夢見る 今でも
傷ついて微 棘を抱く少女
脆くて鋭い 呪いが解ける日まで
貴方が消える日まで