天つ風よ時の羽さえ
この思ひは十六夜に
凛としたあなたと同じ
手折られぬ花色は匂へど
言の葉も届かないまま
憂ふ枝から消えた
あなたの空を飛ぶ
てふになれぬのなら
その哀しみ苦しみを
食らい尽す鬼でもかまわない
天つ風よ時の羽さえ
この思ひを舞い散らせと
夢よ刹那この心は
蛹のまま輪廻の果て
霞む空十六夜涙
芽を息吹くあなたのような
業の花色は匂へど
舞い戻るこの言霊
違う姿でもよいと
愛しい空を舞う
てふになれぬのなら
狂おしい世に咲いた
あなたを壊す鬼でもかまわない
天つ風よこの羽頼りに
この思ひを届けたくて
時よ刹那叶う逢瀬は
春の余韻輪廻の果て
仰ぐ天十六夜月夜
天つ風よ時の羽さえ
この思ひを舞い散らせと
夢よ刹那この心は
蛹のまま輪廻の果て
霞む空十六夜涙
この思ひを届けたくて
時よ刹那叶う逢瀬は
春の余韻輪廻の果て
仰ぐ天十六夜月夜