Oblivion
砕け始めた夜の月が不意に揺れて
拒んだ空気がまた滑り込む
いつか命絶えれば この痛みも消える
それなら今だけ追憶に溶け
響いた言葉はまるで悪夢のよう
瞬き一つで姿を変え
なにも怖くはないからと
差し伸べた手にそっと触れた
あの時に戻れたらまた泣けるのに
信じてた遠い日の苦闘へOblivion
鎖繋いだように悲しみが増えていく
わずかな願いも取り戻せない
嘘には嘘しか 巡り会わないから
醜く重ねた素顔愛す
なにも見えないこの夜に
懐かしい風 そっと抱いて
想い出と呼べるほど 綺麗じゃなくて
断ち切れず汚れていく時へとOblivion
曇った瞳は降りしきる矢を受け
禁じた扉をそっと叩いた
なにも残りはしないなら
せめて想いを焼き付けて
一筋の閃光が鼓動を止める
さよならは解き放つ 救いのOblivion