誰がために鐘は鳴る - 高橋優
鳴り止まぬ鼓動にその意味を見出せないままに
僕らは明日へ踏み出す
幸福ならそこら中にあるよって誰かが言うけど
潔癖の社会に肖って
手をとり合うことは拒まれ続け
孤独のホームに並ぶ人々が
愛に飢えてる
ずっと思い描いた夢の続きを
僕らは今も歩いているんだ
混迷の地平線に希望はなくても
明日を信じながら
いつも気付かないフリをしながら誰か傷付けて
似たような傷を付けられる
幸福ならいつかきっと来るよって話をした後で
明日死んでもいいような気がしてる
些細なプライドを捨てたって
生きていけることに大差ないさ
孤独の手と手が触れ合えた時に
愛は満ちてく
そっと差し伸べられた 木漏れ日のような
出会いが暗闇を輝らしているんだ
別れた人たちの 温もりさえも 今に息づきながら
「認めない」「解り合えない」「疑い合わなくちゃならない」
そういうことに縛られて
誰がために鳴り響く 鐘の音色さえも
忘れた人々がまた途方に暮れている…
きっと生まれたときから 死ぬその日まで
誰がために鐘は鳴り続けてんだ
「僕らはここにいる」「ここで生きてる」と 今も左胸で
ずっと思い描いた 夢の続きを
僕らは今も歩いているんだ
混迷の地平線に希望を描いて
明日を信じながら
その音色を信じながら