雪の光-福原美穂
空が溜め息 こぼすように
ベッドの隅で震える電話
忘れようとした番號が呼ぶ
胸が潰れそう
別れてからずっと
焦がれてた聲 聞こえてくる
あぁ 好きだったんだ
やっと氣づいたよ
變わらない聲色(ねいろ)で
「元氣だった?」と言ってくれたね
嬉しかったよ
ひとつポケット ふたりの手
溫かいのは永遠じゃないんだね
冷たい空の下 ひとりきり
君の手 探してる
かじかんだ指と
同じように心まで震えて
あぁ ごめんね ずっと
氣づけなかったんだ
鄰にいてくれる
ことに甘えて見失ってた
君に會いたい
言葉だけじゃ足りない
安心が欲しかった
泣いてみたり 叫んでみたり
何度も迷子になって
あぁ 好きだったんだ
やっと氣づいたよ
君の住む街に雪降る前に
今度はわたしが會いにいくね