レテ - eufonius
それは蜃気楼
不安定に開かれてる
いつも止まらない
この思考が棘になる
逃げ出した
夜は剥がれ落ちて
花はまだ咲かず
夢を見た綺麗な目のまま
削られてゆく領域を
確かめたその一瞬だけ
塞ぐように瞬いた
それは逡巡
気付かずにはいられないのに
同じ拍子を
精密さを砕くように
散りばめた
夜に理由付けて
花はもう見えなくなる
塞がれた純粋がいつか
何もかもを導くなら
忘れてた微睡みの中へ
潜るように飛び込んで
色褪せた結晶が
遠く霞んだ頃
違う声がする?
刻まれたあの日の空気を
心の中 残せるなら
目醒めても怖がらなくていい
またきっと同じように
夢を見た綺麗な目のまま
削られてゆく領域を
確かめたその一瞬だけ
塞いだら光になる